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排泄ケア講演会

Img_5337 さる2月14日(土)「排泄ケアが暮らしを変える」という講演会が神奈川県民ホールで開かれました。主催は福祉用具を扱う福祉クラブ生協W.Coエール、講師は高齢生活研究所長の浜田きよ子さんです。浜田さんは京都で排せつ用具の情報館「むつき庵」を運営しています。内容は排泄のしくみや主な失敗の原因、用具やおむつの正しい使い方などで、男性も含む家族や介護者、ケアマネ等150名以上詰めかけ、非常に熱心に聞き入りました。

Img_5339 浜田さんはご自身の母親の介護をきっかけに高齢者の暮らしを広げる道具について研究し、2003年におむつやポータブルトイレなどの排泄用具を展示、研修、相談する場として「むつき庵」を開設しました。排泄は生活の重要な部分ですが、プライバシーにかかわるので相談しにいうえ用具を手に取れない、という厄介さがあります。答える形で設立されたむつき庵は開設初年度に2000人の来訪者を迎え、現在は研修で多くの人に排泄用具の正しい使い方を伝え、利用者の相談に応じています。また高齢者施設との密接な連携のもと、使い勝手や介護の場面にあった使い方の実験や研究も行っています。ここからたくさんの研Img_5346 修を受けたおむつに詳しい人=オムツフィッターが全国に巣立ち、正しい排泄用具の使い方を伝えています。神奈川を含む全国に規模を小さくしたミニむつき庵も登場しています。

そうした活動を背景に浜田さんは排泄ケアについて、失禁の原因把握、ベットの高さや向き、ポータブルトイレの位置などの環境整備、適切なタイミングでのトイレ誘導や自立を支える介助の重要性を、豊富な事例や図などで説明しました。圧巻は壇上でいくつものおむつを見せた後、モデル(むつき庵で研修Img_5355 を受けたスタッフたち)を使ってのおむつのあて方の実演。体や状態に合ったものを選び正しく当てれば、余計な隙間ができずに体にフィットして、寝返りを打ってもモレやムレを防げることが見ている前で示されます。正しい使い方で尿意を取り戻しおむつがはずせるようになった事例やおむつが変わって姿勢がよくなり、そのことで食事もしやすくなったとの声もあることが紹介されました。

Img_5363_2  「相談しにくさや介護の都合から、本人の快適性を考えずにおむつが安易に、不適切に使われることがしばしばあると言われる介護の現場。しかしこれは本人の自立を妨げ、結果的に介護の負担もふやすのです。高齢者が自分らしく豊かに生きることを大切に考え、そのためにおむつなどの福祉用具を上手に活用することが重要です」と浜田さんは強調します。説得力のある言葉とデモンストレーションで、福祉用具の状態にあった正しい使い方の重要性を参加者は改めて認識した講演会でした。

むつき庵のホームページは≫こちら

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