ケアハウスふれあいの里
高齢期の住まいについては、これまでいろいろなサービスを紹介してきましたが、今回は「ケアハウス」についてご紹介します。
ケアハウスは、軽費老人ホームの一種で、自炊が出来ない程度の身体機能の低下があるか、高齢のため独立して生活するには不安があり、家族による援助を受けるのが困難な60歳以上の人を対象に、低額な料金で食事、入浴、簡単な家事支援サービスを提供しています。
そもそも、軽費老人ホームには、A型・B型・ケアハウス(別名C型)があります。
A型は、60歳以上で、身体的には自立しており、身寄りがないか、家庭の事情で家族と同居できない人を対象にしています。低額な料金で食事などを提供しています。
B型は、60歳以上で、家庭環境や住宅事情によって、自宅での生活が困難という人を対象にしています。自炊が原則となりますので、自立した生活ができるという人が対象となります。
ケアハウス型は、上記の通りで、A型とよく似ていますが、ケアハウスの方が高齢者の「ケア」という視点を重視しているため、建物の構造がバリアフリーになっていたり、介護が必要となった場合に、住み慣れた施設で外部の介護サービスを利用できます。
では実際にケアハウスはどんな所なのでしょうか?鎌倉市内にはケアハウスがないので、今回は、今泉にあるふれあいの泉と同じ社会福祉法人麗寿会が運営する「ケアハウスふれあいの里」に取材に行ってきました。
【施設分類】
ケアハウス(介護利用型軽費老人ホーム)
【住所 アクセス】
住所:253-0007 茅ケ崎市行谷582-1
TEL: 0467-54-2233 FAX: 0467-54-2244
HP:http://www.reijukai.or.jp/f_sato/index2.shtml
【アクセス】
JR東海道線「茅ケ崎駅」 神奈中バス文教大学行き 終点下車徒歩5分、
小田急「湘南台駅」 神奈中バス文教大学行き 終点下車徒歩5分
JR「香川駅」 茅ケ崎コミュニティバスえぼし号「茅ケ崎新北陵病院前」下車徒歩3分
【利用資格】
・年齢:60歳以上
(夫婦の場合はどちらかが60歳以上であれば可)
・自炊が困難な程度の身体機能の低下や、高齢や疾患のため一人暮らしに不安がある人
平均年齢85歳。基本的には日常のことは自分で出来る方を対象としているが、介護保険の利用者(要支援、要介護1,2)もいる。入居者の8割が女性。夫婦入居も可。
【建物・居室】
茅ケ崎市の北部、寒川町近くに位置し、周辺には、同系列の茅ケ崎市新北陵病院、老人保健施設ふれあいの丘や文教大学などがある。茅ケ崎市の中でもとりわけ自然豊かな環境下にある。
建物1階には、事務室、談話室があり、奥には明るく開放感溢れる庭付きの食堂がある。
居室は2~4階に各15室ずつある(個室38室、2人部屋6室)。約25㎡の個室には、ミニキッチン、トイレ、洗面所、収納スペース、エアコンがある。2人部屋は約35㎡で、個室と同様の設備に加えて、ユニットバスがある。部屋への家具などの持ち込みは自由に出来る。また、セキュリティ機器として、ナースコール、室内の人の動きを感知し、異常の場合は自動通報するリズムセンサーが設置されており、緊急時には事務室へ繋がるようになっている。
5階には大浴場があり、見晴らしの良い窓の前にはマッサージチェアもあり、温泉気分を味わえる。各階に個室浴室と車いす使用可能トイレあり。
【サービスの内容】
道路を隔てた向かいには、同じグループの病院があり、地下には認知症の方を積極的に受け入れている認知症対応型のデイサービス、その他にも近くに介護施設や医療機関があり、病気や介護が必要になっても安心して生活できる体制が整っている。
健康維持やリハビリも兼ね、外部の講師を招いての体操教室や職員による健康講座を実施している。茶道、華道、俳句、手芸など趣味に活動を月に1回程度行っている。藤沢駅まで出てカルチャースクールに通う人もいる。
洗濯については、基本的には自分で各階に設けられている洗濯機を利用する。クリーニング業者を紹介してもらうこともできる。
入浴については、健康な人は2日に1回。介助の必要な人は週2回。
飲酒は可能、但しタバコは禁止。金銭については基本的に本人管理。
施設長と語る会を設けて、施設と入居者との距離を縮める努力をしたり、入居者・その家族・ボランティアなどでお互いに出来ることを助け合うという趣旨の「助っ人会」もある。
2泊3日の体験入居も可能。
【費用の目安】
管理費 318万円
毎月かかる費用:生活費44,810円(食費も含む)+事務費(本人の収入に応じて10,000~66,000円)、暖房費として11~3月は2,070円の加算
その他、水道光熱費、電話代、外部サービス費などは別途実費負担。
【運営母体】
保健・福祉・医療・教育の分野を幅広く展開するふれあいグループの福祉部門を担う社会福祉法人麗寿会が運営(平成3年7月設立)。
関連施設に、ふれあいの森(特養・デイサービス・居宅介護支援事業所)、ふれあいの泉(特養・デイサービス・居宅介護支援事業所)、グループホームふれあいの家みのり、グループホームふれあいの家こすもす、ケアセンター茅ケ崎元町、地域包括支援センターみどり・ゆず・わかば(茅ケ崎市)、地域包括センターふれあいの泉(鎌倉市)、サロンより道など。
【施設概要】
・延床面積:2708.05㎡
・建物:鉄筋コンクリート造/地上5階、地下1階建
・開設:H9年4月1日
・スタッフ配置:昼間(9~18時)5名、夜間(18~9時)1名
・協力病院:茅ケ崎新北陵病院、茅ケ崎中央病院、湘南東部総合病院
・併設事業:認知症対応型通所介護(介護予防)
定員12名。利用者の平均年齢は80歳だが、若年の方も増えている。スタッフはベテランの女性たちで、利用者一人一人に寄り添った細やかなケアをしている。メンタルコミットロボットでセラピー効果が高いといわれているアザラシの「パロ」を導入し、利用者の人気者となっている。
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